メリット

経済性

エコキュートの給湯にかかる電気代は、機種やメーカーによりますが、月平均で約2,000円と言われます。一方で、ガス給湯器は都市ガスを利用した際にかかる月平均は約5,000円で、倍近く違うことが分かります。また、IHの場合は給湯器をエコキュートにすることで、オール電化住宅にできます。ガス給湯器を使用した際の4人家族平均のガス代は月額平均で約5,000円、電気代は1年間で約1,500円だといわれます。エコキュートは、ガス代は0円、電気代は月額平均で約2,000円〜約3,000円が相場です。ガス給湯器のランニングコストと比較すると、エコキュートのほうがお得だと言えます。
※プロパンガスや住んでいる地域の都市ガスの料金によっても異なるため、費用はあくまでも目安となります。

安全性

エコキュートは、ガスや灯油ストーブのように室内に二酸化炭素を増加させることがないため、一酸化炭素中毒のリスクがありません。使用上の安全面から、エコキュートを選ぶ人も増えています。ガス漏れなどで火災が起こるリスクもありません。地震などの災害時に、エコキュートの転倒や誤作動で火災が起こるという心配がないのはメリットです。

災害時

エコキュートは、災害時に貯湯タンクの水が使えることもメリットです。その時必要なお湯を沸かして使うガス式の瞬間湯沸かし器とは違い、エコキュートで作ったお湯は、貯湯タンクユニットに貯めてあります。そのため災害時には、非常用取水栓または普段通り蛇口から、直接エコキュートの貯湯タンク内のお湯を使うことができます。地震などの災害時には、電気・ガス・水道のライフラインが止まることがあります。この中でも、水道やガスに比べて、電気は復旧が早いことで知られています。ガスを使わないエコキュートは、災害時に、ガス給湯器よりも早い段階で復旧する可能性が高いでしょう。

環境にやさしい

エコキュートは自然冷媒を使う仕組みであるため、環境にやさしい機器です。エアコンや冷蔵庫などの冷媒には、フロンが使われているケースが多く見られます。エコキュートは「二酸化炭素」を冷媒として使用するため、オゾン層を破壊する心配もなく地球環境にやさしい給湯器だといえるでしょう。

デメリット

お湯切れ

ガス給湯器は、一般的にお湯が必要になった際に、直接水道からきた水を沸かしてお湯をつくる仕組みです。一方でエコキュートは、あらかじめお湯を作り貯湯ユニットに貯めておきます。エコキュートは毎日タンクいっぱいにお湯をつくっているわけではなく、過去1,2週間のお湯の使用量を学習して、必要な量だけお湯をつくっているため、来客時や多くお湯を使った場合には「お湯切れ」する可能性があります。しかし、現行モデルはタンクの湯量が少なくなると自動で日中に沸き増しをする「自動沸き増し機能」がついているエコキュートのため、お湯が足りなくなる前にお湯を沸かしてくれます。

夜間の運転音

エコキュートは、深夜に運転するケースが多いため、夜間の運転音が気になる人がいます。エコキュートが発する音は、機種により差はありますが一般的には約40dbです。これは、図書館や静かな住宅街の昼間と同じ程度の音量だといわれます。そのため、音のレベルだけでは騒音トラブルになるケースは少ないでしょう。エコキュートで問題になりがちなのは、約12.5Hzの低周波音です。ヒートポンプユニット内にある圧縮機が「ブーン」という低周波音を出します。低周波音は、何も感じない人がほとんどですが、不快に感じる人も少なくありません。

シャワーの水圧

エコキュートは必要なときにお湯を沸かす、瞬間湯沸かし器とは違い、作ったお湯を貯湯ユニットに貯めておく仕組みです。そのため、一旦、水道の水圧を減圧弁で減圧して貯め置きしています。減圧されたエコキュートの水圧は、ガス給湯器の1/3程度の水圧になってしまうと考えましょう。しかし、高圧タイプという水圧の高い機種もあります。ガス給湯器と同じ程度の水圧を求める人は、高圧タイプのエコキュートを選びましょう。